アズーリは悲しみが似合う。:EURO2016準決勝 vsドイツ(PK)
イタリアと言えば、アズーリと呼ばれる美しい青のユニフォームに身を包み、移動はアルマーニのスーツをこれ以上なくカッコよく着こなし、試合になれば「カテナチオ」と呼ばれる鉄壁の守備で相手を完封し、どさくさに一点取って1-0で勝つというセンスのよいチームだ。
好きになったのは、94年のW杯アメリカ大会だ。苦しむイタリアを何とか救い続けたのは、10番を背負ったロベルト・バッジョだった。決勝点をあげる彼のファンとなり、舞台はういに決勝。王者ブラジルとの決勝。勝負はPK戦に。バッジョの番となった。ところが彼はゴール枠外に蹴り出し、失敗。イタリアは無念の涙を飲んだ。
これを機会に、イタリア代表と言えば、世界大会のいいところで負けるという姿が目についた。EUROでも何かPKがクロスバーを直撃した
バキーン!
という音が耳に残っている。失敗して泣き濡れるチームメートを抱いてピッチを去るイタリア代表。不謹慎ではあるが、イタリアにはそれが似合う。
さてEURO準決勝。事実上のファイナルとも言えるドイツ戦。イタリアにはもうず~っとゴールにいるようなブッフォンが、ドイツにはATフィールドを展開する世界最高のキーパー、ノイアーがゴールを守り、1-1で延長からPK戦に。実は映像を見ていないが、ここでイタリアが負けてドイツが決勝行きとなった。
ネットによると、ブッフォンはキッカーの方向を全員正しく予想するという恐ろしい技を披露したらしいが、女神は微笑まなかった。涙を流しピッチを去るブッフォン。コメントで代表引退を示唆したらしいが、アズーリのキーパーにはあなたがふさわしい。ロシアでもその伊達男振りを見せて欲しい。
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今日明日はお休み。腿裏の筋肉がつりまくってお昼頃20分ほど悶絶。労りましょう。夜は天気が良ければ、ちとチャリで七夕飾りでも見てみよう。ここは結構有名らしい。
半世紀を超えて(追加+訂正)
日本武道館のキャパが半世紀の間に増えたわけではない。昔TOTOのライブに行ったことがあるが、あの歓声を圧倒するような大音量に、数日耳鳴りがしたほどだ。ググってみると、当時彼らの使用していたVOX(*)製ギターアンプの出力は30W。今にすれば数万円のアンプなら軽く超える出力だ。ちなみに最後に使用していたギターのサウンドシステムに組み込んでいたパワーアンプ(MosValve製)の160Wだった。数字だけなら10倍は超える。
更に、自分が出している音のチェックをするモニターシステム。大昔はステージ上のアンプ=PAシステムだったので、出音量にもある程度の制約があった。(他の人がうるさいから)また、会場内のPAは、あくまでアナウンス用のものであり、帯域の広い音楽用ではなく、出力も知れたものだったろう。だいたいライブ会場に行ったときにステージの左右にそびえる大きなスピーカーシステムなどない。
今ようつべで確認しても、通常は個々の太鼓に当たっているマイクはなく、オーバーヘッドに2本あるだけ。アンプは縦長のもの。ギタリストの足元にあるような複雑なエフェクトボードなど存在せず(てことはノーエフェクト!?)、まあ高校の学園祭の教室ライブにも劣る設備である。
それでも、もし何かあったら国辱ものと頑張った警察が3000人もの警官を配置し、
「立つな動くな大声出すな」
と威嚇(?)したせいか、本人たちはプレイが聴こえていたようだ。(ソースはwiki)
今じゃビルのようなスピーカーシステムと、それを駆動するおそらくkw単位のパワーアンプは、環境を圧倒する大音量を提供するが、昔はのどかなものだったのだ。
【前エントリの訂正】
映像を確認すると、ジョンとジョージの持っていたのはエピフォン製のギターでした。この「カジノ」というモデルはセミアコタイプのギターで、ビートルズのメンバーはよく使用していた。後期になるとジョンがよく使い、「レボリューション」や有名な「ルーフトップコンサート」でも使用している。ポールもこのモデルを愛用し、ソロになってからの作品でもよく見かけた。以前のライブでもあの有名なベースと共に使用している。おカネがあったら手元に欲しい一本である。
【ルーフトップコンサート】
ビートルズが解散の危機に瀕していたとき、「もう一度原点に却ってライブをやろう。」というポールの呼びかけで、映画「LET IT BE」のハイライトとして、ロンドン市内に自分達のレコード会社アップルのビルの屋上で行ったゲリラライブ。オフィス街に響き渡る大音量の音楽に人々は驚き、やがてそれをやっているのがあのビートルズだと分かると辺りは騒然となった。ほどなく警官がヤってきて、「何やってんだ、止めろ。」とスタッフとモメているのを見たポールがプレイしたのが、あの有名な
「Get Back」(意訳:帰れオメエら)
である。ロックだねえ。
なお、結局このライブは警官により中断するのだが、リンゴの「ありがとね。」という言葉に続け、
「ありがとう。グループを代表してお礼を言うよ。オーディションに受かるといいね。」
(爆笑)
発言はもちろんジョン・レノン。ロックだねえ。(この台詞は、" Get Back "のエンディングで聴けます。)
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そうそうこれこれw。
半世紀を超えて
50年前の今日、The Beatlesが武道館で来日コンサートを行った。
既に英米で圧倒的な人気を博し、日本でもロックンロールブームの火付け役となった彼らの来日は一大フィーバーを巻き起こした。コンサート会場は、当時屋根がある最も大きな会場であった日本武道館が選定。今では珍しくもないが、当時は「日本の魂が云々。」といった頭のいささかハードな方々からブーイングも出たが、商業主義が勝利し、開催の運びとなった。
チケットは即完売、一万人が詰めかけた会場には前座でドリフターズ(マジである)等が登場し、いよいよ彼らの登場となった。既に自分達が飽きるほどプレイしたツアーは、始めから終わりまできっちりとプリセットされた定食メニューだ。当時の大歓声に比較して、当時の貧弱貧弱ゥbyディオ様なPA設備では、果たして会場の隅々にまで彼らの演奏が聴こえていたのかははなはだ疑問だが、ほんの30分余りとはいえ、生きて動いている彼らを観ることのできたたった一万人の人々は、本当に一生ものの経験ができたことだろう。
男らしく股を広げてリッケンバッカーをかき鳴らすジョン。
一心不乱にラディッグのドラムを叩きまくるリンゴ。
今に至るもトレードマークのヘフナー・バイオリンベースをリズミカルに動きながらプレイするポール。
文字通り世界を制した彼らのプレイスタイルはとてもカッコいい。
聞けば彼らのツアードキュメンタリー映画が今秋公開されるらしい。イベントともいえたあの熱狂の裏に何があったのかは興味がある。半世紀を経てメンバーの半分はこの世を去っていったが、彼らの音楽と映像は、この後50年は続いていく。
個人的には" I Saw Her Standing There "の出だしのポールのカッコ良すぎるカウント
" One, Two, Three, Four! "
あれで全てが始まったのだ。感慨深い。
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凹むなジュニア、次はあるさ。
お久しぶり。
一週間ほど空いたが、この間粛々と歩いていた。3日間の苦行を無事に終えて、今日明日はお休みである。
さて、10日ほど前に開催されたルマン24時間耐久レース。
「敗者のままでいいのか」
と気合いの入った覚悟を持って臨んだトヨタチームはTS050というハイブリッドマシンを持ち込んだ。近年の常勝アウディはトラブルで出遅れ、強豪ポルシェも苦しむ中、万全のレース運びでレースをリード。レース時間も残り1時間を切り、歓喜の初優勝は確実に思われた...が、レースの残り3分、中嶋ジュニアのドライブするマシンがサルテサーキットのロングストレートに入ったとき、
エンジンがストップ。
何が起こったのか状況を理解できず、時が止まったかのように凍りつくスタッフが呆然とする中、ストップしたマシンを2位のポルシェが抜き去り、そのまま優勝。小林可夢偉の乗るマシンが2位に入ったのだった。トヨタの30年越しのプロポーズは、成就寸前になってルマンの女神からこれ以上ない酷い振られ方をくらったのだった。
このことで思い出すのは、91年のF1カナダGPである。
最新メカのアクティブサスを搭載し、他のマシンをリードしていたウィリアムズのマシンを駆るイギリスのドライバー、ナイジェル・マンセルは、カナダGPを危なげなく乗り切り、十分なリードを保持し、後はゴールするだけだった。レースはラストラップ。もはや勝利を確実なものとしたマンセルは、リスクを負うレースドライブではなく、優勝した後のようなウィニングランのようなスローペースで、コースで応援するファンに挨拶しながら走っていた。
当時テレビで見ていた自分は、「ダメだこりゃ。ウィリアムズの勝ちだ。」と思い込み、画面から目を離していた。その時、
「あ~っ!ウィリアムズのマシンがストップ~!」
マンセルはヘアピンをクリアし、次のストレートヘと立ち上がったところでエンジンがストップ。その後大きく遅れて2位を走っていたマシンに追い越され、優勝を逃したのだった。
あの時の呆然とするチームスタッフと、憮然としたチームオーナーのフランク・ウィリアムズの顔は忘れられない。「レースは最後まで分からない。」この格言を噛み締めたことだった。
その後、あの時のストップは、ヘアピンを立ち上がるときに観客に手を上げて挨拶しようとしたマンセルが誤ってハンドル上にあるエンジンのキルスイッチ(停止スイッチ)を触ったのが原因というまことしやかな噂が流れた。通常なら
「バカかあのドライバー!?クビだクビ!」
と非難が集中するところだが、
「マンちゃんなら、まあ仕方ないかぁ~。(微笑み)」
というコメントが圧倒的であった。今では考えられないことだが、当時はそういう時代で、マンセルは「愛すべき大英帝国の息子」としてファンの支持を集めたのだった。
古き良き時代のF1のエピソードである。
とまれ、トヨタには残念な結果だったが、「101回目のプロポーズ」よろしくアタックし続けて欲しい。
頑張れ、女神のハートはすぐそこだ。
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教則ビデオ②:スティーブ・ポーカロ
先ほどのルカサー先生に続き、今回はスティーブ・ポーカロ講師。TOTOのツインキーボードの一人で、シンセ担当である。優男のルックスだが、ライブで半端なくアクティブに動いてプレイするのを見て驚いた記憶がある。
・ファーレンハイト・・・DXシリーズがメイン
・セブンス・ワン・・・PCM音源を融合したSYシリーズがメイン
プレイではもう一人のキーボード、ディビッド・ペイチ氏がジャズのアプローチを活かしたアプローチを特徴にしているのに対し、意外とストレートなソロフレーズが多い。印象的なものは「Ⅳ」に収録されている" Waiting for Your Love "という曲の中間のソロだ。流麗なソロに加え、印象的なフレージングだが、PVを見ると弾いているのはスティーブ氏で、後半のペイチ氏の早弾きパートに受け継ぐのだ。
コンポーザーとしても独特のムードを持った曲が多く、あのマイケルの名曲「 Human Nature 」の作曲者でもある。
そのスティーブ氏の教則ビデオは、
・機材の紹介
・MIDIシステムの紹介
・シーケンサーの活用
・ミニムーグのサウンドメイク
・シーケンサーの活用Ⅱ:ドラムマシンを活用する。
・サンプラー+アナログシンセ
と続く。
収録の場所は氏のプライベートスタジオだが、そのシステムは
・スレイブ・・・ヤマハDX-7ii、オーバーハイムXpander
・ドラムマシン・・・オーバーハイムDSX
・シーケンサー・・・ローランドMC-500
まあ、ベンツCクラスといったところか(どこがだw)。
このビデオでもっとも参考になったのは、後のシンセサウンドの主流となるサンプリング音源+アナログ音源のハイブリッドサウンドだった。
例えばストリングスのサウンドを考えると、サウンドの一番最初になるストリングスのアタックの部分。この部分の波形は複雑で、アナログでシミュレートするのは困難である。そこで、サンプラーでその部分(ストリングスのアタック音)を出し、その後にアナログシンセの音を出せば、より良い音になるというのだ。イミュレーターのストリングスのアタック音を短くし、そこからXpanderのストリングスをライブでミックスしていくのだが、そのサウンドの良さといったら...!早速自分のシステムで試すと、大いに満足いく結果が得られたものだ。
今の技術なら、アナログのシンセの発音機構そのものをシミュレートし、デジタルの音源取り込みの容量は膨大なものになっているが、現有の機材を駆使して「いい音」を追求する氏の姿勢は、参考になるものだった。
ちなみにオープニングのデモ演奏は、DXのカコカコしたサウンドが散りばめられたすごくいい曲である。ようつべにはコーナーごとに散らばっているようだ。
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教則ビデオ
大昔の話だが、80年代後半にTOTOを初めとするスタジオミュージシャンのブームがあり、それに乗っかった教則ビデオのシリーズが発売された。
例えば私の師匠、ギタリストのスティーブ・ルカサーのそれはこういう内容である。
・オープニングのデモ演奏(ルカサー節満載の超ゴキゲンなプレイ!)
・機材紹介(当時のラックシステムの機材紹介)
・奏法解説&デモ
ルカサー先生が、自身のプレイの中からワンフレーズをピックアップし、そのプレイをスローと通常のスピードでプレイしてくれる。例えば、「ロザーナ」の中間ソロパートとか、トリッキーなアーミングとかハーモニクスを絡めたプレイである。あと、先生独特の3度チョーキングとか、半音かけ下りフレーズとかだ。これを十数個にわたって解説してくれる。ファンにとってはたまらないコーナー。
・まとめ
・シリーズの紹介。
ルカサーフリークだった私には神のようなビデオで、その後の私の機材購入&サウンドセッティングの指針となり続けた。何しろデジタルディレイのディレイタイムまで数字が出ているのだ。真似しないわけがない。まあ、悲しいことに当時所有のデジタルディレイでは、その設定タイムは長すぎてできなかったのだがorz。
【注】当時はデジタルディレイは民生用が発売されてまもなくの頃で、所有していたものではディレイタイムはつまみで、設定値を指定できなかった。しかもタイムは300msec(今で言えば0.3秒)がせいぜい。今のように秒単位でタイムが入力できるものは夢のまた夢で(テープを利用したものはあった。)、ルカサー先生は当時100万はした米レキシコン社の「プライム・タイム」を2台(!)も使用していた。リッチマ~ン。
というわけで、その後もこのシリーズは購入を続け、アーチスト情報に飢えた私のオアシスとなったのだった。ようつべにはあるので、興味があればお探しを。
ちなみにメディアはVHS。そういう時代だったのよ。
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英国デュオの名盤" The Language of Life "
- アーティスト: Everything But the Girl
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ずっと聴きたかったアルバムの配信開始である。Everything But the Girlというデュオの1990年のアルバム、" The Language of Life "だ。これはトレーシー・ソーンとベン・ワットという男女二人組で、トレーシーがヴォーカル、ベンが楽器という普通の男女デュオだが、トレーシーのムードあるヴォーカルがなかなかよい。
購入の動機は豪華な参加ミュージシャンである。ADLIB愛読者の方なら興味を惹かれるはずだ。
・ドラムス・・・オマー・ハキム、ヴィニー・カリウタ
・ベース・・・ジョン・パティトゥィッチ(チック・コリア・エレクトリック・バンドで注目)
・キーボード・・・ラリー・ウィリアムズ(マイケルの「BAD」に参加)
・ギター・・・マイケル・ランドゥ(ルカサーの後継)
・ホーン・・・ジェリー・ヘイ、マイケル・ブレッカー
そしてこれらを統べるプロデューサーにトミー・リピューマ。鉄壁である。
まずオープニングの" Driving "からそのゆったりとしたリズムが心地よい。どことなく気だるさを感じさせるトレーシーのヴォーカルに実にマッチしたメロディのよさで、アルバムを通してこれがハイレベルのプレイで続くというAORの傑作なのだ。
長らく愛聴していたが、いつのまにやらCDが不明となり、聴きたかったのだ。ようやくの配信開始である。これで次回のドライブは楽しくなるぞ。
そういえば明日から連休。今日も約22kmとよく歩いた。のっちさんの脚まであと少しだ。