フォースの覚醒 レビューその2

<キャラ 男性編>

・フィン

 シリーズ初の黒人男性キャラ。幼少期に誘拐され、ストームトゥルーパーになるべく教育を受け、その一員となる。FNー****(数字)とナンバリングされていた。

 ところが本編冒頭のファースト・オーダーによる砂漠の集落の襲撃&住民の虐殺に初めて罪悪感と嫌悪感を抱き、部隊を脱走。脱走兵として追われる。脱走中にレイと知り合い行動を共にする。自らを反乱軍の大物(a big deal)とうそぶき、取り繕ってもらったBBー8とサムアップを交わす(ここのシーンは大爆笑した)などするが、帝国軍に追い詰められるとヘタレ気味になるなど、男が主役のこのシリーズには似つかわしくない面も。とはいえラストバトルでは負けて負傷したとはいえライトセーバーでカイロ・レンとチャンバラするなど成長も見られる。しかしフォースを取得しているという明確な証拠となる描写はなく、次回へ持ち越しとなる。ファルコン・チェイスではあの銃座に座ってタイファイターを撃墜するなどただの脱走兵とも思えないのだが・・・。


 旧作から30年。伝説の戦士は相変わらず大型猿人とアコギな密輸業者をやっていて、今回も登場後すぐに2つのグループとトラブルを起こし、ついでに大型肉食生物と共にファルコン号内部を駆けずり回る。

 そのおかげで炭素冷凍までされた(EP5)というのに、ちっとも懲りてない。困った人である。

 ストーリーは帝国軍の追っているルークの居場所を示すマップデータをレイ、フィンが持っているということが知られて帝国軍の猛追を凌ぐが、戦闘中に矢じりの部分が炸薬(要するに爆弾)になっているボウガンを手に入れ兵士をドカドカ吹っ飛ばしつつノリノリw。

 そして気がかりなのは実の息子でありながら暗黒面に堕ちて敵となったベン、カイロ・レンである。やはり久し振りに再会した元女房のレイア姫からは「息子を連れ戻して。」と母親の思いを聞かされ複雑に。結局帝国軍の新兵器太陽を星の内部に吸収し、それを発射して星を破壊するという旧作デス・スターのニューヴァージョン、スター・キラー内部の連絡橋で再会を果たすのだが、涙しつつ後悔の弁を述べ、助けを求める息子に「何でも力になる。」と父親らしい言葉をかけ近づく。

 ・・・ヤバいと感じたのは私だけではなかろう。

 突如伸びるライトセーバー、胸を刺し貫かれるソロ。驚愕の表情のまま橋から落ち、彼は霧の中に消えていった。
してやったりと笑うカイロに周囲で見ていたレイ、フィン、チューイは激怒。レイの怒りは、その後の森の中の決戦での彼女の力の元となる。

 こうして旧作の主要キャラ一人が退場した。夢と希望のディズニーだけに、次回に思わぬ再登場をするかもしれないが、出演料がどうのという大人な事情も聞かれるゆえ、このままかもしれない。とまれ再登場から今作のストーリー回しをカッコよく演じてくれた彼はやっぱりカッコよかった。ありがとう、きっとまた。


 新たなる驚異、スターキラーはEP4を彷彿とするXウイング部隊のピンポイント爆撃により大破。仕留めたのはあのダメロンさんだった。フォースは使わなかったな。

 データを解読し、ワープでとある星に向かうレイとBBー8。その星の海にある孤島に着陸し、険しい上り坂を上った頂上付近に、くたびれたフードをかぶった人物が立っている。

 その人物は後方からのレイに気付き、ゆっくりと振り向く。それは、30年の年月を加えた少々老いを感じさせるものの、あの輝く活躍を見せてくれた面影の残る

ルーク・スカイウォーカー


 対峙したレイは無言であるものを差し出す。それは彼がジェダイであったころ使っていたライトセーバー
ストーリーは、この二人をロングでとらえた空撮で終わる。次は17年7月だ。

 それにしても、ラストシーンに登場し、しかも台詞なしとは「エヴァ序」のカヲル君にも劣る気の持たせ方。こりゃ次も見ないわけにはいかないねえ。


 次は雑感あれこれ。(つづく)