一夜遅れの最終回:「ラブソング」
夜勤を終え、帰宅後に「フジテレビ・オン・デマンド」の無料放送で視聴。
結婚式のスピーチから「SOUP」の演奏まではよかったが、突如雷鳴と共ににわか雨が降りだし、不穏な空気に。
ヒロインのさくらは、手術承諾書へのサインを拒む。まあ無理もない。心配する皆の前に福山さん登場。ベッドサイドでおもむろに弾き語るのは、彼女との出会いの曲「500マイル」。これは素晴らしかった。不安を吐露して泣くさくらを優しく慰める福山さん。いいシーンだ。
そして手術。これがあっさり成功。声帯は温存され、彼女の声は残った。手術を勘案して退院日までは声を出さず、退院日にパーティーを開こうと準備する周囲。ところがここで怒濤の展開が。
パーティー当日、ヒロイン蒸発。
置き手紙によると
空一・・・気持ちが重くて応えられない。
真美・・・福山さんへの思いを断ち切れなくてツラい。
だから一人で暮らします...ですと。
さくらクン、君が何を言っているのかボクには分からないよ!
その後、さくらは新しい土地でスタートを切った。福山さんには居所は知らせないが、一応元気でやっているということを知る。安心する福山さん。まあ、ある意味さくらがフッた形になる新しい恋の決着となった。
2年後。
福山さんはトップアーチストのサウンドプロデューサーとして、活躍中。ふとしたことで彼がさくらと作った「好きよ好きよ好きよ」という曲の使用許諾を得るため、福山さんはさくらのもとへ。海沿いの街で整備工として暮らす彼女。姿を見かけ追いかける福山さんに、「SOUP」の歌声が。
歌っていたのは彼女だった。路上でギターを抱え歌う彼女。横にはいつものように献身的に彼女を支える空一の姿もある。彼女は音楽を止めておらず、今も現役で歌っていたのだ。
納得したように彼女の歌声を聴き、クールに去る福山さんであった。(終劇)
...ざ、斬新な最終回だった。最大の懸案事項であったヒロインの重病をあっさり片付けたので、絵にかいたようなハッピーエンドにはならないと思ったが、まさかヒロインが失踪するとは意表を突かれた。フッた男を引きずらずに、新しい生活を始めるのが変にウェットにならず現代的である。さくらに敢えて声をかけず、某石油財団の創始者のごとく陰から見守る形にしたのも、まあ納得。彼女は福山さんの活動もフォローている表現もあったし、いかにもクールに断ち切ったわけでもない。視聴率という枷がなければ、スペシャル版としての続編の製作もありそうな感じではあるが...残念だがそのメはないだろう。
藤原さくらという新しい才能を得た。数字は振るわなかったとはいえ、とってつけたようなテコ入れでドラマを変にいじくることなく、まあ納得できる形で着地できたのはよかったのではないだろうか。
まあ好きだったよ、「ラブソング」。藤原さん、またどこかで、近いうちに。
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