教則ビデオ

 大昔の話だが、80年代後半にTOTOを初めとするスタジオミュージシャンのブームがあり、それに乗っかった教則ビデオのシリーズが発売された。

 例えば私の師匠、ギタリストのスティーブ・ルカサーのそれはこういう内容である。
・オープニングのデモ演奏(ルカサー節満載の超ゴキゲンなプレイ!)
・機材紹介(当時のラックシステムの機材紹介)
・奏法解説&デモ

 ルカサー先生が、自身のプレイの中からワンフレーズをピックアップし、そのプレイをスローと通常のスピードでプレイしてくれる。例えば、「ロザーナ」の中間ソロパートとか、トリッキーなアーミングとかハーモニクスを絡めたプレイである。あと、先生独特の3度チョーキングとか、半音かけ下りフレーズとかだ。これを十数個にわたって解説してくれる。ファンにとってはたまらないコーナー。

・まとめ
・シリーズの紹介。


 ルカサーフリークだった私には神のようなビデオで、その後の私の機材購入&サウンドセッティングの指針となり続けた。何しろデジタルディレイのディレイタイムまで数字が出ているのだ。真似しないわけがない。まあ、悲しいことに当時所有のデジタルディレイでは、その設定タイムは長すぎてできなかったのだがorz。

 【注】当時はデジタルディレイは民生用が発売されてまもなくの頃で、所有していたものではディレイタイムはつまみで、設定値を指定できなかった。しかもタイムは300msec(今で言えば0.3秒)がせいぜい。今のように秒単位でタイムが入力できるものは夢のまた夢で(テープを利用したものはあった。)、ルカサー先生は当時100万はした米レキシコン社の「プライム・タイム」を2台(!)も使用していた。リッチマ~ン。

 というわけで、その後もこのシリーズは購入を続け、アーチスト情報に飢えた私のオアシスとなったのだった。ようつべにはあるので、興味があればお探しを。

 ちなみにメディアはVHS。そういう時代だったのよ。